「抽象画って、よくわからない、なんだか難しそう……」 そう思って、敬遠していませんか?現在、東京オペラシティ アートギャラリーで開催中の企画展「難波田龍起(なんばた たつお)」。
まさに「ザ・抽象画」といえる作品が並びますが、ここはあえて「わかろう」とせず、ゆったり身を任せてみるのがおすすめです。
今日は、戦後抽象画のパイオニア『難波田龍起展』の見どころや混雑状況、楽しみ方をお話します。どうぞ最後までご覧ください。
オペラシティアートギャラリー「難波田龍起展」 について
難波田龍起とは?
難波田龍起?誰?と思いますよね。私も思いました。「名前は聞いたことがないかも」という方も多いかもしれません。ですが、教科書や美術館の常設展で、知らず知らずのうちにその作品に触れているかもしれません。
独学で、孤高の画家 特定のグループに属さず、世界の美術動向(アンフォルメルなど)を吸収しながらも、それを自分なりに「咀嚼」して独自の表現へと昇華させた人です。
生誕120年の集大成になる展覧会、彼の画業を初期から晩年まで一気に辿れる貴重な機会です。
一人の人間が、一生をかけてどこへ辿り着いたのか。その壮大な軌跡を目の当たりにできます
展覧会の構成
「難波田龍起」展は6章に分けて構成されて作風の変化をグラデーションのように楽しむことができます。
1. 初期作品と古代への憧れ
2. 抽象への接近
3. アンフォルメルと抽象表現主義との対決
4. 形象とポエジー:独自の「抽象」
5. 石窟の時間
6. 晩年の「爆発」へ
見どころ
ただ作品が並んでいるだけではありません。
この展覧会の面白さは、一人の画家が「自分の色」を見つけ出すまでの格闘の軌跡にあります。
⦿「咀嚼(そしゃく)」から生まれたオリジナリティ
難波田龍起のすごさは、流行をただ真似するのではなく、自分の中に一度取り込んで「自分の言葉」に書き換えてしまったところです。
誰の真似でもない、どこか東洋的で詩的な「難波田スタイルの抽象」が確立されていく過程は、
一人の人間がアイデンティティを確立していく物語のようです。
⦿前半と後半でガラリと変わる「線の表情」
順番に展示を辿っていくと、描かれる「線」が変わっていきます。
前半はキュビスムの影響で、鋭い直線が交差し、都会的で機械的な動きや力強さを感じます。
「作品から外に向かって力が放出されている」ような印象です。
後半は 線はより自由に、色彩はより深く。晩年に近づくにつれ刺々しさが消え、代わりに圧倒的な「静寂」が漂い始めます。
⦿ 晩年の作品も圧倒的な没入(イマーシブ)感
本展のクライマックスとも言えるのが、晩年の作品群です。
私が会場のソファーに座ってぼんやり眺めていた時、ふと「絵に包まれている」ような感覚になりました。晩年の作品はこちらを拒絶するのではなく、優しく受け入れてくれるような心地よさがあります。
亡くなる直前、第6章で見せる表現の「爆発」は圧巻です。
静かなのに激しい、そんな矛盾した感情が湧き上がってくる不思議な体験が待っています。
オススメの楽しみ方
抽象画の楽しみ方は自由です。
私がよくやるのが「キャプション(題名)を見ずにタイトルを予想する」こと。
「これは何に見える?」「自分ならどんな名前をつける?」
そう思いながら1点ずつ向き合っていると、2時間なんてあっという間。
会場内にはソファも点在しているので、座ってじっくり「絵の中に没入する」体験をぜひ味わってみてください。
オペラシティアートギャラリー「難波田龍起展」の混雑状況は?
「難波田龍起展」は混雑していませんでした。
私が行ったのは展覧会が始まってすぐの平日の午後
とても静かで落ち着いていました。自分のペースで存分に楽しむことができました。
抽象絵画の展覧会なのでおそらく大混雑はしないと思います。
自分のペースで思い思い作品鑑賞を楽しんでみてはいかがでしょうか?
行った時の混雑度 ☆☆☆☆☆
これからの混雑予想 ★☆☆☆☆
オペラシティアートギャラリー「難波田龍起展」の所要時間は?
「難波田龍起」展の所要時間は平均的60分だと思います。
抽象絵画って難解なようですが観る側にとって自由度は高いと思います。
さっと見る程度なら60分くらい
自分のタイトルを考えたり、椅子に座ってぼんやり過ごすなら2時間くらいみておくと良いでしょう。
オペラシティアートギャラリー「難波田龍起展」のチケットは?
「難波田龍起」展のチケットは
窓口とオペラシティアートギャラリーのHPから購入することができます。
予約も不要です。
今回の展覧会は大混雑しないと思うので、当日窓口で購入しても良いと思います。
企画展 難波田龍起 入場料
■一般 1600円
■大学・高校生 1000円
■中学生以下 無料
オペラシティアートギャラリーのミュージアムショップやカフェは?
ミュージアムカフェはありませんが東京オペラシティにはたくさんの飲食店が入っているので鑑賞前や鑑賞後にランチやお茶することもできます。
ミュージアムショップは「Gallery 5」が美術館を出たすぐにあります。
いつも展覧会グッズは少ないですが、ハイセンスなアートブックなどの書籍があるので覗いてみてはいかがでしょうか。
オペラシティアートギャラリーへのアクセスは?
東京オペラシティアートギャラリーは、新宿から近い初台にあります。
しかもこの季節特に嬉しい駅直結の美術館です。
雨にも濡れず、日差しにも当たらずに行くことができます。
【最寄り駅】
都営地下鉄新宿線「初台駅」 ※東京オペラシティビルに直結【アクセス、行き方】
●電車
京王新線新宿駅4番ホームより笹塚方面へ1つ目の駅が初台駅です。
後ろ寄り(新宿寄り)の車両に乗車すると、初台駅東口近くに止まり便利です。●バス
《 渋谷駅西口バスターミナルよりバス約20分 》
◉京王バス
「中野駅行」渋64
「中野駅行」渋63 「東京オペラシティ」下車
◉都営バス
「阿佐ヶ谷駅行」渋66 「東京オペラシティ南」下車《 新宿駅西口よりバス約10分 》
◉都営バス
「中野車庫行」宿41
「中野駅行」宿45 「幡ヶ谷不動尊」下車
東京オペラシティアートギャラリー
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティビル3階
電話番号:050-5541-8600
オペラシティアートギャラリー「難波田龍興展」の感想と展覧会概要
初期の力強い直線的な構成から、晩年のすべてを受け入れてくれるような優しく静かな作風へ。
「難波田龍起」の描いてきた道のりと行き着いた先が見えた壮大な展覧会でした。
特に終盤の作品は、眺めているだけで心がじわっと解けていくような、不思議な没入感があります。
「最近、少し忙しくて心がざわついているな」という方にこそ、この独り占めしたくなるような静かな空間で、難波田龍起の描いた世界に包まれてほしいと思います。
【難波田龍起】
■会期:2025年7月11日〜10月2日
■開館時間:11:00〜19:00 ※入場は閉館の30分前まで
■休館日:月(7月21日、8月11日、9月15日は開館) 、7月22日、8月12日、9月16日、8月3日)
■料金:一般 1600円 / 大学・高校生 1000円 / 中学生以下無料
■会場:東京オペラシティ アートギャラリー
■住所:東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティビル3階


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