戦後、新しい時代の象徴として輝いてた女性美術家たちはなぜ美術の歴史から姿を消したのか?
というミステリーを解き明かすような、とてもワクワクする知的な展覧会が開催されています。
東京国立近代美術館で開催中の『アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦』
評論家から評価されなくても、それに抵抗するかのように独自の表現を探求していた美術の歴史から取り残された女性たち14名の120点もの作品が展示されています。この冬に必見の展覧会の見どころや混雑状況、所要時間などについて今日はお話します。どうぞ最後までご覧ください。
東京国立近代美術館「アンチアクション展」の見どころは?
この展覧会は、単なる「昔の女性画家の作品展」ではなく、「なぜ彼女たちは実力があったのに、歴史から消されてしまったのか?」というミステリーを解き明かすような、とてもワクワクする知的な展覧会です。「アンチアクション展」の見どころを3つのポイントをわかりやすくお伝えします。
見どころ① 「力強さ=男性」という偏見へ立ち向かう
かつて日本の美術界では、「豪快に絵具をまき散らすような力強い表現(アクション)」こそ素晴らしいとされ、それは男性の専売特許のように語られました。その結果、才能あふれる女性たちは「女性らしい」という枠にはめられ、評価の対象から外されていったのです。
彼女たちが、男性たちの「力押しのアクション」に対してどんな独自の表現で立ち向かったか。
その「挑戦の軌跡のかっこよさ」が最大の見どころです。
見どころ② 伝説の14人
女性作家は草間彌生だけではありません!
これまであまり表舞台で語られなかった赤穴桂子、多田美波、宮脇愛子といった作家たちの初期作品や未発表作が展示されています。
専門家による綿密な調査で集められた、「ここでしか見られない」作品がおよそ120点も集結します。歴史の隙間に埋もれていた名作に出会える、またとない貴重な機会です。
見どころ③ 鑑賞を楽しむためのガイド
難しい知識がなくても大丈夫です。展覧会の会場には、当時の背景がひと目でわかる巨大な年表やガイドが用意されています。「アンフォルメル旋風(フランス発の流行)」から「アクション・ペインティング(アメリカ発の流行)」へ移り変わる中で、彼女たちがどう翻弄され、どう自分を貫いたのかを知ることができます。
また、会場のあらゆる場所で配布されている「ZINE/小冊子」を1枚1枚集めながら、読み進め、鑑賞していくと、歴史の裏側をのぞき見るような感覚で鑑賞できます。
この「ZINE/小冊子」はの内容は図録にも掲載されていない、展覧会の会場でしか手に入れることができないものです。ぜひ1枚1枚集めて、14枚コンプリートしてください!
これだけ覚えておけば、より深く楽しめます!
《鑑賞を楽しむための3つのキーワード》
⦿アンフォルメル
1950年代にフランスを中心に流行した。抽象芸術運動のことです。伝統的な形式に依らず「未定形」をめざす制作や、偶然性・素材の抵抗を重視しました。最初は女性も「新しい才能だ!」と評価されていました。
⦿アクション
1940年代から50年代にかけてアメリカで発展した抽象絵画のスタイルで、絵を描く「行為(アクション)」を重視したものです。アクション=豪快さや力強さといった男性性動作から「男性中心」の評価に変わってしまった。
⦿アンチ・アクション
「アンチ・アクション」というタイトルの「アンチ」とは「反」ではなく「別の」「異なる」という意味で使われています。
素材や技法を探求し、アクションペインティングのような男性的な「力任せ」ではない、彼女たち独自の新しい表現スタイル。
「なぜ彼女たちは忘れ去られたのか?」という問いの答えを、ぜひ会場で作品のパワーとともに体感してみてください!
東京国立近代美術館「アンチアクション展」の混雑状況、混み具合は?
アンチアクション展の混雑状況は、ほどよく活気がありつつも、快適でした。
「前衛美術や抽象画はマニアックかな?」と思いきや、会場には絶えず人が訪れており、注目度の高さが伺えました。
私が行ったのは展覧会がスタートしてすぐの平日の10:15頃です。
⦿待ち時間: ゼロ(チケット購入・入場ともにスムーズ)
⦿会場内の人数: 常に40〜50名ほど
他の人とぶつかるようなストレスはなく、自分のペースでじっくり作品と向き合える状況でした。
現在の混み具合: ★★☆☆☆(ゆったり見れる)
今後の混雑予想: ★★★☆☆(口コミで徐々に増える可能性あり)
東京国立近代美術館「アンチアクション展」の所要時間、滞在時間は?
作品数が多いので、じっくり観たい方は多めの時間を確保しておくのががおすすめです。
14名の作家による約120点という見応えのあるボリュームです。
「アンチアクション」展の所要時間
⦿さらっと派:約45分
抽象絵画が中心なので、直感的にリズムよく鑑賞する方なら1時間弱で回れます。
⦿じっくり派:60分〜90分
未発表作や初期作品、時代背景をまとめた年表などの資料も充実しているため、
資料を読み込みたい方は1時間半ほど見ておくと安心です。
東京国立近代美術館「アンチアクション展」のチケットは?
アンチアクション展のチケットは
「オンライン」または「当日窓口」のどちらでも購入できます。
観覧料
一般 2,000円/大学生 1,200円/高校生以下・18歳未満 無料
障害者手帳をお持ちの方(+付添1名) 無料
購入方法
現在のところ窓口の混雑はほとんどないため、どちらを選んでもスムーズです。
⦿オンライン:事前に準備してスマートに入場したい方向け(割引は適用外)。
⦿当日チケット売場: 以下の「相互割引」を利用したい方向け。
要チェック!「100円引き」になる相互割引
東京都現代美術館で開催中の『ソル・ルウィット』展に行く予定がある、または既に行った方はお得になります!
・割引内容: 当日チケット売場での購入が 100円引き
・適用条件: 窓口で『ソル・ルウィット』展のチケットを提示(使用前・使用後どちらも可)
・注意点: オンライン予約ではこの割引は使えません。必ず「当日窓口」でご購入してください。
オンラインチケットのQRコードや、購入履歴メールの提示でも割引対象になります。
東京国立近代美術館「アンチアクション展」のアクセスは?行き方、最寄り駅は?
最寄り駅とルート
美術館の最寄り駅は、東京メトロ東西線「竹橋駅」です。
出口: 1b出口を目指してください。
徒歩: 地上に出てからわずか3分。
お堀沿いの開放的な景色を眺めながら歩いていると、あっという間に到着します。
駅近なので、天候が不安な日でも安心です。
アクセス/電車をご利用の方
⦿東京メトロ東西線「竹橋駅」 1b出口より 徒歩3分
⦿東京メトロ東西線・半蔵門線・都営新宿線「九段下駅」4番出口より 徒歩15分
⦿東京メトロ半蔵門線・都営新宿線・三田線「神保町駅」A1出口より 徒歩15分
東京国立近代美術館「アンチアクション展」の感想と展覧会概要
「アンチアクション展」は、単なる美術展ではありませんでした。
展覧会の会場で配られている「ZINE(小冊子)」を1枚1枚手に取り、読みながら、歴史の紐解きをするようです。作品と向き合う時間は、知識がなくても、気づけば引き込まれてしまいます。
草間彌生や白髪富美子以外の作家は初めて知る名前ばかりでしたが、どの作品も驚くほど個性的で、力強いエネルギーに満ちていました。
「もし彼女たちが正当に評価され、描き続けていたら、今はどんな作品を見せてくれただろう」
そんな想像をしながら、余韻に浸りました。
自分の表現に向かって挑戦した彼女たちの姿は、現代を生きる私たちに「自分らしくあっていい」という大きな勇気をくれるのではないでしょうか?
特に、日々を懸命に生きる女性たちにおすすめしたい展覧会です。
アンチ・アクション 彼女たち、それぞれの応答と挑戦
■会期 2025年12月16日(火)~2026年2月8日(日)
■会場 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー
■休館日 月曜日(ただし1月12日は開館)、年末年始(12月28日~1月1日)、1月13日
■開館時間 10:00-17:00(金・土曜は10:00-20:00)※入館は閉館の30分前まで
■観覧料 一般2,000円/大学生1,200円/高校生以下および18歳未満は無料。東京国立近代美術館
〒102-8322 千代田区北の丸公園3-1


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