谷中(上野)にあるギャラリー スカイザバスハウスで開催中の展覧会
名和晃平/「Sentient」(センティエント/意識、感覚のある)に行ってきました。
元が銭湯という趣のあるギャラリーで名和晃平の作品。
美しさ、神々しさとグロテスク、不気味さが一体となった作品に魅了されると思います。
終了間際ですが駆け込んだ展覧会のお話を今日はします。
名和晃平 展覧会「Sentient」について
彫刻家、名和晃平(なわこうへい)の展覧会が
スカイザバスハウスで開催されるのは3年振りだそう。
私が好きな名和晃平の作品は「PixCell:ピクセル」シリーズ
初めて見たのは鹿でした。
吸い込まれそうな神々しさがあるのに、近くで角度を変えて観ると色が変わり
表面だけが生きているようで不気味さも感じ、衝撃を受けた作品でした。
どんな作品が観れるのかとても楽しみでした。
作品数は20点、ほとんどが台座に置かれています。
●肉の塊にも観える磨かれた鉱石、
●やかんに活けられた木の枝、
●木製だけど炭化ケイ素で覆われていて木製には見えない椅子と
椅子からはえているような枯れた植物(Traveller’s Tree)
●ブラウン管テレビや馬(Velvet:苔や菌糸のような絨毛を表面に付着させた作品)
中でも目を引いたのは
●ゆらゆらと揺らめくろうそく
●泥の塊(サンゴの塊に見えたがリゾーム:地下茎らしい)に覆われた洞窟のような造形の内部には幾つもの大小のガラス玉が置いてあり、ガラスの中には種やカプセル、鉱物などが閉じ込められいた作品(Cell in the Grotto)
●壁面に展示されていた、皮膚のような血管のような作品は
蠢いているんじゃないか、増殖しているんじゃないかと思う不気味さと美しさが
一体になっていて見とれてしまいました。
少しずつですが名和晃平の様々なシリーズの作品を観ることができた
とても面白い展覧会でした。
立体や少しグロテスクなものが好きな方にはおすすめの展覧会だと思います。
スカイザバスハウス「SCAI THE BATHHOUSE)はどんなギャラリー?
銭湯を改装して造られた現代アートギャラリー
外観は本当に銭湯のよう。
扉の横にガラガラと開けて入ると
銭湯の名残をそのままに左手には木札の靴箱が左側のドアをあけると
天井の高い開放的な空間が広がります。
観ることに集中してくださいと言わんばかりの少しピリリとした雰囲気が漂い
少し気後れするような居心地悪い気もしますが
展示されている作品は面白いので、できればゆっくりと観て欲しい。
展覧にもよると思いますが作品数はそれほど多くないので
ざっと見るなら10~20程度で観れると思います。
しかし面白い作品を展示しているのでやっぱりゆっくり観てほしい
建物が好きな人、現代アートが好きな人におすすめのギャラリーです。
スカイザバスハウスは、現代アートに特化したギャラリースペースとして、都内でも古い街並みを残す台東区谷中に創設されました。美術館や芸大が密集する上野からほど近く、200年の歴史を持つ由緒ある銭湯「柏湯」を改装したギャラリー空間は、一歩中に入るとモルタルの床に白い壁面のニュートラルなホワイトキューブが広がり、高い天井からやわらかな自然光が差し込みます。1993年の創設以来、スカイザバスハウスでは数々の展覧会や、コミッションプロジェクトを実現してきました。(中略)時代とともに進化するアートの最前線を公共空間において展開し、街の景観を変えていくことで、現代アートの新たな支持層を生み出してきました。スカイザバスハウスは、国内外における現代アートの潮流を繋ぐ結び目として機能し、アートシーンにおいて主導的な役割を果たすことを常に心がけています。これまでも、現在活躍する多くのアーティストや美術関係者を輩出してきました。こうした理念のもと、近年も、若手作家の実験スペース「駒込倉庫」や、作品保存の現場を展示空間へ拡張した「SCAI PARK」の開設など、新たなビジョンを実現しています。
名和晃平 展覧会「Sentient」展覧会概要
終了間際です。
そして気を付けて下さい!日曜日がお休みです。
名和晃平/「Sentient」
2025年4月22日(火)―7月12日(土)
開廊時間:12:00 – 18:00
日・月・祝日 休廊
入場無料
スカイザバスハウスへのアクセス(場所、最寄り駅、行き方)
住所は谷中ですが上野公園内の美術館からも近いのです。
近くにはいくつかカフェなどもあるので
展覧会を観たあと(観る前)散歩するのもおすすめです。
【JR日暮里駅から】
JR日暮里駅南口から徒歩約15分
出口を出て左へ、線路沿いの細道歩き突き当たると左手にある、階段を上る。
道なりにまっすぐ進み、谷中霊園の並木道を通り抜ける。
突き当たりの信号を左に進み、その次の信号(谷中交番)の右手がギャラリーです。【東京メトロ千代田線根津駅から】
根津駅1番出口を出て、交差点を渡る。
言問通りをまっすぐ進む。
デニーズやセブンイレブンを過ぎ、「上野桜木」の信号(根津駅から4つめ)を左へ。
ひとつめの信号の左手がギャラリーです。スカイザバスハウス(SCAI THE BATHHOUSE))
住所/東京都台東区谷中6-1-23 柏湯跡
Tel/03-3821-1144
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