横尾忠則何がすごい?世田谷美術館/連画の河 88歳の現在地

展覧会

横尾忠則、知らない人は少ないんじゃないでしょうか?1度は作品を観たことがあると思います。いまさらですが、「横尾忠則って何がすごいんだろう?」と思いました。ふと立ち寄った展覧会【横尾忠則/連画の河】をきっかけに改めて横尾忠則の凄さを知った気がします。今日は横尾忠則の経歴と展覧会【横尾忠則/連画の河】でみた横尾忠則の凄さについてお話します。

横尾忠則何がすごい?

描き続けていること。
横尾忠則の1番のすごさだと思いました。

まずはざっくりとした経歴から

1936年兵庫県生まれ
2歳から絵本や漫画を手本にして絵を描く
高校2年生の時、東京から来た絵画教師の影響で油絵を始める
その教師を頼って受験のために東京に行ったが
受験前日に突然帰るように言われ帰郷
加古川の印刷会社に就職する。
56年よりグラフィックデザイナーとして活動後、59年に独立
唐十郎.寺山修司.土方巽などの舞台芸術のポスターなどを数多く手がける
67年展覧会に並んでいたポスターをニューヨーク近代美術館が買い上げ
72年にはニューヨーク近代美術館で個展を開催。
めまぐるしい活躍していたが
80年に観たピカソ展に衝撃を受け、画家に転向(画家宣言)
以降、窟や滝といった自然風景から、街中の「Y字路」を描いたシリーズ
俳優、ミュージシャンといったスターたちの肖像画まで
多様なテーマで膨大な作品描き、発表し続けている

すごいと思ったことは、2歳から絵を描いていること
その絵が落書きといったようなものではなく
挿絵などを模写して描いた本格的な絵だったこと。
面白いと思ったのは
バリバリとグラフィックデザイナーとして世界で認められ活躍しているのに
ピカソに衝撃を受けた、で、転身すること。
すごいことでもあるし面白い、興味深いです。
グラフィックの仕事とはクライアントの要望に応えることが前提で
画家の仕事は0から生み出し100%自己に向き合う仕事
作品を創るベクトルを全く違う方へ舵を切ったというのはすごい。
そんな衝撃を与えたピカソもやはりすごいですね。

念の為に受賞歴は?とみたところ、、、書き切れないほどのすごい数
国内にとどまらず、世界的な賞も数多く受賞しています。
すごい数の賞を取ったから単純にすごいとは言いたくありませんが
すごいと言わざるを得ません。

横尾忠則 世田谷美術館/連画の河で見えたすごさとは?

まず、すごい数の作品です。
150号が60点も
しかも新作というのがこれまたすごい。
御年88歳、絵を描くのが飽きっちゃったと言っている人が
よくまーこんな短時間で描いたなーとビックリします。
スタートはきっかけとなった1枚の集合写真、
それをもとに1994年に描かれた《記憶の鎮魂歌》から始まります。

まず1点1点観ました。
2巡目は流れで観ました。
ガラッと変わっていたりまた、もどったり
ここで何があったんだろうと予測したり
模索や迷いのようなものも流れで観ると感じ取れます。

面白い思ったのは会場の構成です。
世田谷美術館には何度もいってるはずなのに
どこが展覧会の入口だ?と思ったのです。
入るまでに学芸員さんがいっぱいいるな~
なんて思いながら展覧会の会場に入りました。
ぐるぐると観て、最後の円形のフロアー
世田谷美術館ってこんなんだったっけ???と、ここでも違和感が。
1巡した時は気づかなかったのですが
2巡目で、あ!!!!と気づきました。
出口と入口が逆だ!
世田谷美術館ってこんなんだったっけ?という違和感の正体が
ここでやっとわかりました。
学芸員の方に質問したら横尾忠則と学芸員に方で決めたそう。
最後のフロアーでぐるっと作品を見せたかったそうです。
すごい!この思考!と思いました。

 

横尾忠則 連画の河
2025年4月26日(土)―6月22日(日)
10:00―18:00(入館は17:30まで)
観覧料/一般 1400円
世田谷美術館
〒157-0075東京都世田谷区砧公園1-2

横尾忠則作品は銀座グッチでも観れます。

世田谷美術館の会期には間に合わないという方に
横尾忠則の作品は銀座グッチでも観ることができます。

「横尾忠則 未完の自画像 – 私への旅」
2025年4月23日(水) – 8月24日(日) 予定
11:00 – 20:00(最終入場 19:30)
l※会期中無休、入場無料、予約優先制

日本を代表するアーティスト 横尾忠則氏との
ダイナミックで創造的なコラボレーション。
「旅」をテーマとする作品を中心に、
初公開となる自画像や家族の肖像など
最新作を含めた20点以上の作品を展示

ちらりと横尾忠則のHPでみたのですが

もしかしたら10月まで会期が延長されそうかも
だったらさらに新作を何点か描けそうかな

改めてすごい。。。
そうなったら何度か足を運ばないといけないなと思いました。

横尾忠則88歳の現在地

描く。それしかないんじゃないかなと思って。で、あしたになると、またあしたに描きたいものが、また浮かんでくる。そしたら、また描く。絵を描けば描くことによって、自分の存在が明らかになってくるのかなと思って、やるけれど、ますます、自分の存在がわからなくなってくるみたいな。だから、続けて描いているんでしょうね

自分を追い求め続ける、描き続ける
恐ろしいことを続けていると思います。
終わりのないことに死ぬまで向かっていく
本当にすごいことをやっていると思いました。

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